潜謀の影 - お髷番承り候(一)
- ISBN:4198932352 2010年10月1日 349頁
- 将軍の身体に刃物を当てることが唯一許されるだけに、かえって絆が深くなるお髷番。四代将軍家綱は、特命を託すに最適なこの役に、かつてお花畑番として寵愛した深室賢治郎を抜擢した。謹慎が解け、帰藩する紀州大納言徳川頼宣の、「我らもげんじでございます」という言葉の真実を探らんためでだった。務めを遂げんとする賢治郎の前に、将軍位奪略を巡る徳川家重鎮らの奸計が立ちはだかる!
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奸闘の緒 - お髷番承り候(二)
- ISBN:4198933391 2011年4月1日 317頁
- 「このままでは躬は大奥に殺されかねぬ」将軍継嗣をめぐる大奥の不穏な動きを察した四代将軍家綱は、お髷番深室賢治郎に動向を探るよう直命を下す。そこで蠢いていたのは、順性院と桂昌院の思惑。それぞれ実子を五代将軍につかせんと権謀術数を競っていた。家綱放逐を企む者にとって、腹心のお髷番は目下の敵。襲い来る刺客と死闘を繰り広げる賢治郎。風心流小太刀が電光石火で悪を断つ。
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血族の澱 - お髷番承り候(三)
- ISBN:4198934428 2011年10月7日 346頁
- 徳川綱吉の行列が襲われた。甲府徳川家の家臣の仕業だ。綱吉に被害は及ばなかったものの、館林徳川家は報復として桜田館を襲う。将軍継承をめぐる弟たちの争いを憂慮した四代家綱は、誰よりも信を置くお髷番深室賢治郎を密使として両家に差し向け、事態の収束を図る。しかし継承問題は血で血を洗う惨劇に発展。家綱を、江戸幕府の泰平を賢治郎は守れるのか。すべてはその小太刀にかかる。
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傾国の策 - お髷番承り候(四)
- ISBN:4198935289 2012年4月6日 352頁
- 紀州藩主徳川頼宣が出府を願い出た。幕府に恨みを持つかつての大立者が沈黙を破ったのだ。老中らに緊張が走る。四代将軍家綱に危害が及ばぬよう目を光らせるのは、お髷番にして風心流小太刀の使い手、深室賢治郎。頼宣の想像を絶する企みとは―。骨肉相食む、甲府と館林両家の将軍後継争いも収束の気配を見せず、さらに大奥では刺客が蠢く。相次ぐ天下の大事。賢治郎は打破できるか。
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寵臣の真 - お髷番承り候(五)
- ISBN:4198936072 2012年10月5日 346頁
- お髷番深室賢治郎は絶対的な忠義を誓う四代将軍家綱から目通りを禁じられてしまう。麹町で起きた浪人衆斬殺事件を報せず、逆鱗に触れたのだ。だがそこには紀州藩主徳川頼宣の関与があった。将軍であろうと迂闊に手出しできぬ難事。賢治郎は事の真相を探る。
待ち受けるは次期将軍を巡る陰謀。次々に襲いかかる黒鍬者、根来者を討ち破り、家綱の信頼を取り戻せるか。孤独な闘いが始まる!
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鳴動の徴 - お髷番承り候(六)
- ISBN:4198936757 2013年4月5日 349頁
- 四代将軍家綱の天下があやうい。三男・綱重の甲府徳川家、四男・綱吉の館林徳川家が次期将軍の座をめぐり、水面下で激しい攻防を繰り広げているのだ。 熾烈な跡目争いは幕府中枢に飛び火し、家綱の命をも脅かす事態に。さらに紀州藩主・徳川頼宣も捲土重来を目論み、虎視眈々と権謀をめぐらせる。 天下の大事。火消しを託されたのはお髷番・深室賢治郎。家綱の絶対的忠臣にして風心流小太刀の遣い手だ。幕府の命運を背負い、ひとり孤独な闘いに挑む!
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流動の渦 - お髷番承り候(七)
- ISBN:4198937494 2013年10月4日 344頁
- 甲府藩主綱重の生母順性院に黒鍬衆が牙を剥いた。九死に一生を得たものの、用人山本兵庫は怒り心頭に発し、黒鍬衆を次々に暗殺。なぜ順性院は狙われたのか。事件を知った将軍家綱はお髷番深室賢治郎に全容解明を命じる。やがて将軍後継争いのあらたな火種を探知した賢治郎だが、覚えず巧妙な悪略に足をとられる。家綱に誓った絶対的忠義。身命を賭して二重三重に張り巡らされた罠に挑む。
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騒擾の発 - お髷番承り候(八)
- ISBN:4198938164 2014年4月4日 333頁
- 将軍家綱の御台所懐妊の噂が江戸城下を駆けめぐった。次期将軍の座を虎視眈々と狙う館林、甲府、紀州の三家は真偽を探るべく、家綱のお髷番にして寵臣深室賢治郎と接触。紀州藩主頼宣は懐柔を試みる一方、甲府藩主綱重の生母順性院付き用人は力ずくで口を割らせようと血眼に。御台所暗殺の姦計までも持ち上がるなか、満身創痍の賢治郎がとった手段とは。幕府の命運がその双肩にかかる!
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登竜の標 - お髷番承り候(九)
- ISBN:4198938938 2014年10月3日 317頁
- 将軍家綱のお髷番にして寵臣深室賢治郎は館林徳川家の黒鍬者に襲われるが、返り討ちに。老中阿部忠秋はこれを謀叛と取り、賢治郎に黒鍬者殲滅を命じる。一方、将軍正室の懐妊を確信した甲府藩家老堀田正俊は、大奥に刺客を送って害そうと画策。家綱の身にも危難が迫る。事態を打破しようとする賢治郎だが、目付に用人殺害の疑いをかけられ――。寵臣として最大の試練。その真価が問われる。
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君臣の想 - お髷番承り候(十)
- ISBN:4198939543 2015年5月1日 352頁
- 悪漢に屋敷を荒らされた深室家は目付に不始末を厳しく追及される。将軍家綱のお髷番にして寵臣深室賢治郎は窮地に陥るが、老中阿部忠秋の計らいで難を逃れた。これに業を煮やしたのは賢治郎失墜を謀る異母兄松平主馬。冷酷無比な刺客を差し向け、魔手は許婚の三弥にも伸びる。進退窮まった賢治郎。そのとき家綱がついに動いた。権益を巡る傑物たちの攻防。大好評シリーズ、圧巻の完結!
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